2024-01-01から1年間の記事一覧

小坂国継・岡部英男 編著『倫理学概説』

入門的な本を一冊くらい読んでおこうと思って確か去年の年末に購入。初版が2005年と結構古いので最近の本は引用されていないのが残念。巻末の資料集に引用がたくさんあるが、特に1章の条文あたりの引用がありがたい。まえがきを除いて本文中で触れられた記…

論理的思考とは何か 渡邉雅子

少し前にTwitterで見かけた本(『「論理的思考」の文化的基盤』)の著者による新書がちょうど出たので先に読んでみた。大学教養の授業に使える、高校生にも読める本、という出版社の要望通り、特に専門知識がなくても読みやすい。会社で“論理的思考”について教…

徳の起源 マット・リドレー

ほぼメモ 第5章 pp. 154あたりから 食べ物の互酬関係を類人猿まで関係付けられる利他性として理解している。特に肉。『経済の文化人類学』、『食べる人類史』あたりと対象とする行為を共有するが、見る側面が異なる。視点の差による解釈の違いが面白い 第七…

現代思想2024年9月号 読むことの現在

現代思想は苦手なものが多いので避けていたが特集に惹かれて読んでみた。最寄りの丸善には偶然なかったので取り置きサービスを使って購入。届く本はすぐ届くのに、そもそも取り置きサービス対象外の本があるのは何故。。 まず「読むことの現在」を読めないこ…

『日本哲学入門』藤田正勝

「普遍的な原理の探究であることは、ただちに使用される言語の制約から哲学が自由であるということを意味しない。私たちの思索は、私たちの文化・伝承の枠のなかでなされるのであり、一つ一つの言葉のズレ、その集積としてのものの見方や文化そのものの差異…